なりたかったもの、「なれなかった」と言いたくないもの

子供の頃から、小説家になりたかった。

けれど、今私は何もしていない。何も。ただただ惰眠を貪るばかりの毎日だ。

どうして小説家になりたかったんだろう。物語を考えるのが好きだったから? 人と会わずにできそうだったから?
単純に、小説家なら自分にもできるだろうと思ったからだろう。「嘘つきは小説家の始まり」そんな言葉を愚直に信じて。

何か、自分にもできる仕事をしたい。息ができないほど、息苦しい思いをしてまで生きていたくない。もっと自然に生きてみたい。


外に出るととても息苦しくなる。人と密接して関わってると余計にだ。
他人と関わっていると、呼吸の仕方がわからなくなる。どうやって息をしていたんだっけ。どの程度息をするのが普通なんだっけ。そんなことばかりが頭を巡る。

子供の頃、普通の子供になりたかった。けれど、なれないまま大人になってしまった。
今は普通の大人になりたいと思いながら、なれずにいる。駄目な大人。挙動不審な大人。大人とは言えない大人。


けれど、「なれなかった」とは言いたくない。小説家も、『普通の』人間にも。どちらも私にとっては同じことだ。息苦しくなく、自然に生きる。そうできたら、どんなに開放的になれるだろう。

なりたいもの、は変わらない。ずっとそこにあり続ける。私は『なりたい』を叶えていきたい。