子供の遊びを大人が楽しむ方法

子供の遊びは「大人げない」ぐらいに遊ぶと丁度良い

子供と遊ぶのって、けっこうしんどいときってないですか?
体力的な面でもそうですけど、遊びの内容の面で。
ごっこ遊びやかくれんぼ、お絵描きに積み木遊び。大人が楽しめるゲームや映画が子供にとっては退屈なように、子供の遊びも大人にとっては退屈なことがあります。

けれど、それを解決する方法があります。
それは『大人が大人げなく遊ぶ』ことです。

ごっこ遊びはドラマチックに

例えばごっこ遊び。
子供の言う通りに流されるままに遊んでいると、大体同じことの繰り返しになることが多いです。

悪者が現れる→正義の味方が来る→悪者が倒される→悪者が復活する→正義の味方が倒す→また悪者が復活
子供はこれでも楽しんでくれることが多いのですが、大人側からするとずっと同じことの繰り返しなのでだんだんしんどくなってきます。そのうち真剣に遊ぶ気力がなくなって、子供に「ちゃんとやってよ!」と言われてしまうでしょう。

そうならないためには、ごっこ遊びの途中でドラマチックな展開を入れることです。

桃太郎の敵討ちに燃えるおじいさんと、桃太郎を殺してしまったお姫様

例として、先日姪っ子と私がごっこ遊びをしたときの話をします。
姪っ子がごっこ遊びの題材として選んだのは、桃太郎でした。

鬼退治にやってきた桃太郎がお姫様と出会い、彼女と結ばれます。
しかし、彼女は実は呪いにかかっていて、夜の12時になると鬼に変身してしまう。
そして桃太郎は何度も殺されます。桃太郎にはお姫様を殺すことなんてできないし、殺そうにも鬼は強すぎて桃太郎には倒せないからです。
その度にお姫様は不思議な力を使って桃太郎を生き返らせます。

この上の数行の話は、姪っ子が考えたものです。私は全く手をつけていません。
強いて言うなら、桃太郎が何度も倒されるのは私のチャンバラの腕が弱いことから、桃太郎が何度も生き返るのは死んだままだと姪っ子に起こされるからです。
ちなみに、姪っ子は鬼に変身するお姫様で、私が桃太郎です。

このままでもけっこうドラマチックな気がします。ですが、何度もこれをやっていると、さすがにしんどくなってきます。
なので、私は途中で話にスパイスを入れることにしました。

桃太郎はもう生き返らない

お姫様は桃太郎を生き返らせようとしますが、もう桃太郎は生き返りませんでした。彼にはもう生き返る意志がなかったのです。
そこで立ち上がったのは、桃太郎のおじいさんでした。
桃太郎のおじいさんは、桃太郎の死を嘆き悲しみ、鬼に変身するお姫様に復讐を誓いました。

この設定にしたのは、繰り返しがしんどかったのと、桃太郎を殺しておいて朝になるともとに戻り、平然と桃太郎を生き返らせ、そしてまた夜になると殺してしまうお姫様に大人げなく「ちょっとそりゃあないんじゃないの?」と思ったからです。本当に大人げないです。

ちなみに、おじいさんは元々ものすごく強い陰陽師(姪っ子にはわかりやすく「魔法使い」と説明)で、全力で戦った末に鬼になったお姫様を追い詰めます(ちなみに、桃太郎に鬼退治の訓練を積ませたのもおじいさんという無駄設定があります)。

書いてて本当に大人げないなとは思ったのですが、やってる本人はとても楽しかったです。
ちなみに、姪っ子は戸惑っていましたがすぐに対応してくれました。3歳児なのに大人の無茶ぶりに合わせてくれるなんて我が姪ながら立派としか言いようがないです。

姪っ子はこの展開でもけっこう楽しんでくれたようで、寝る時間になるまでこの設定のまま遊んでくれました。

「子供の遊びに付き合ってあげてる」なんて思わないことが大事

「子供の遊びなんだから、子供に合わせてあげないと」と言う方もいるでしょうが、それって遊んでるって言えるのかな、と私は疑問に思います。

子供は全力で楽しむつもりで遊んでいるのに、大人の方は「付き合ってあげてる」つもりでやるなんて、むしろ子供に失礼じゃないかと。
同僚と飲みにいくのに、上司に接待するのと同じ調子でやったらおかしいでしょ? 同僚はあなたと楽しく飲みたくて誘ったのに。それと同じです。子供はあなたと楽しく遊びたいのです。

ならば、それに応えて自分も楽しめるように全力で遊ぶのが、あなたと遊びたいと遊びに誘ってくれた子供への礼儀というものではないでしょうか。

かくれんぼでもお絵描きでも積み木遊びでも、子供も自分も楽しめるよう相談しながらコミュニケーションをとるのは、大人にとっても子供にとっても良い機会だと思います。
大人は子供の思想を学び、子供は大人の思考を学ぶ。そこには新しい発見があります。

子供は子供以前に、一人の人間なのです。子供らしく甘えさせてあげるのはもちろん必須です。こちらは大人なのだから、譲歩してあげるのも必要です。
でも、相手を一人の人間として見て「私もあなたと楽しく遊びたい」という気持ちを伝え、お互いが楽しむにはどうすればいいのか考えるのもとても大切なのです。

子供の遊びを「子供のものだ」と思わないでください。遊びは遊びなのです。
遊ぶときは全力で大人げなく遊ぶ。それが子供との、いやどんな人が相手でも遊びを楽しむ秘訣なのです。